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七味唐がらし
長野市のそば屋さんのテーブルで、ブリキ缶に入った七味唐がらしをよく見かける。善光寺門前の八幡屋磯五郎は、東京浅草、京都三年坂上の唐がらし店と並ぶ老舗である。缶の周囲には善光寺と唐がらしの絵が描かれているが、この唐がらしのへたのところに蓋の穴をあわせると中味が出るようになっている。だから慣れた人はむやみに蓋を回さない。
戸隠大根
戸隠でそばの薬味に欠かせないのが、大根おろしである。ねずみ大根の異名をもつ戸隠大根は、長さ15センチ位の小ぶりの大根で、ねずみの名が表すようにずんぐりした形で、しっぽが長い。辛味がたいへん強いので、そばの薬味としてうってつけである。この大根冬場は特に辛味が増し、そばの風味を一段と高めてくれる。
わさび
信州は、静岡県や島根県に並ぶわさびの産地。とくに安曇野の清れつで豊富な湧き水を利用した穂高町のわさびは有名。
わさびはすりおろすことで特有の香りと辛味が生まれる。食欲が進み、消化を助けるため後にクセを残さず、殺菌力にも優れている。また、その色彩も清々しく、そばとの取り合わせもいい。ただ香りと絡みの成分が熱にあうと消えてしまうので、そばの薬味として使われるのはもっぱら、つめたいもりそばや、ざるそばの類でである。
そばつゆ
うまいそばはうまいつゆで一層ひきたつもの。ゆえに各店それぞれそばつゆにはずいぶん気を配っている。どんなにいいそばを打っても、つゆがそばを殺してしまえばもともこもない。
もりそばなどのつけ汁もかけそばなどのつゆも、だしとかえしをあわせてつくる。だしは鰹・宗田・などの節や昆布でとる。かえしというのは、しょうゆ・みりん・さとうをあわせたもので、しょうゆを加熱するかしないかで本かえし、生かえしという。いずれにしてもこのかえしをカメなどにいれて冷暗所で寝かせて熟成させる。
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