差切峡とは、小川累層の硬い礫岩や砂岩の地層に麻積川がほぼ垂直に流れ込んだために、できた渓谷で、奇岩が多く、洞穴や滝も見られます。春の山ツツジ、秋の紅葉が映える絶景の地です。「天工の差切る岩や秋の水」と加藤犀水は、この風景をたたえています。昭和40年県告示412号によって県立自然公園に指定されました。明治初期の差切新道開通以来、この道路も改修が重ねられて、交通の便もよく、山清路に通じています。
という渓谷ですが、メジャーな観光地に埋もれてしまいこんなに素晴らしい景観にも関わらず訪れる人はまばらです。
左上の画像はドの渕と呼ばれる差切峡のシンボル的な渕なのですが、降りるところにある鉄製の階段が、腐食して抜けてしまっているため、川まで降りることができません。村としてもこれ以上に力を入れて宣伝する気がないのかはわかりませんが、ちょっとキケンなのでなんとかしてもらいたいと思います。
左の3枚の画像は、上がドの渕、中が猿橋、下が猿橋からドの渕の反対側おそらく天狗岩と呼ばれる岩の方向です。他の観光客は誰もいませんでした。
差切峡の大蛇伝説
ニ百数十年も昔のこと。降り続く長雨で、修那羅にあった大きな池が崩れた際、主の大蛇も流されて、差切峡の「ドの渕(ぶち)」に住み着いた。ドの渕は水鳥を狙う狩人が集まる場所だったが、それ以来いざ撃とうとすると、この大蛇が頭を出して鳥を逃がしてしまう。ある日、一羽も捕れなかった狩人が腹を立て、大蛇の頭を撃ち抜き殺してしまった。すると次の夏から、ふちの周辺から無数の小さな蛇が現れ、人々を襲うようになった。そこで、近くに住んでいた生津迦(しょうづか)様という仙人が「この土地は恐ろしい蛇に呪われている」と、洞穴に蛇を竜王大権現として祭ったところ、無数の蛇の姿は消えたという。
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